09-09-30 ”それ”は悩んでいる♪その2

悩んでいるのは・・・”それ”なんです。

そして、”それ”の怖れや不安や怒りの後ろで、しずかにながめている存在がいるのに気がつきます。とても冷静に客観的に「あ〜、こわがっているのね」って。これがじつは、ほんとうの自分。真のパワーを持った自分。そして、全然こわがってなんていない自分。

あなたを苦しめているのは「考え」であって、「あなた自身」ではない、のです。悩んでいるのは、あなたのエゴ、あなたの考え。”それ”が悩んでいるのです。

「考えている自分」と、その状態を「冷静にながめている自分」。この二つの存在があるからこそ、わたしたちは葛藤します。イジワルな自分を「なんか違うぞ」と感じるもう一人の自分・・・。一人しかいなかったら、この葛藤は生まれません。違う自分が存在しているからこそ、違和感を感じてしまうのです。

いったん、後ろにひかえている存在に気づいてしまうと、ネガティブな気持ちを持ったとき、そこから観察することができます。「おっ、はじまった。エゴは何て主張してるの?」と。

そして、聞き耳をたてると、エゴはおもしろいようにしゅるしゅると姿を消します。ネガティブな声がすぐに薄らぎます。エゴはいつだって、こっそりと正体を知られずにわたしたちを乗っとりたいと思っているのですから、気づかれたら一気に弱気になって、しっぽを巻いて逃げ出すのです。

もし、しゃしゃり出たエゴや思考をそのままにしておくと、どんどん図にのって、過去の同じような感情までもを巻き込んで、「わたしがあなたそのものだ!」と主張しはじめます。じつは、わたしたちはいつもまんまとこの手にのってしまい、エゴにぶるんぶるん振りまわされているわけです。「あなたがわたしだって言うんだから、そうなんでしょうね〜。汗」という具合に。

だから、否定的な思考に支配されはじめたな〜と気づいたら、興味をもってただ観察してみましょう。「おお、”それ”は主張しはじめたぞ!」「”それ”は、すごくこわがっている。なるほど、そういうふうに主張したいんだ〜」と。非難したり、やっつけようとすることなく、ただながめてみます。

ときには、ぬいぐるみを使って感情を表現してみると、自分の中にいるエゴがこっけいな動物などみ見えて、それを静かに眺めている自分がまさに本当の自分だ!と感じやすくなります。

自分のエゴのお喋りに気づいたり、それによって引き起こされる感情を冷静に見つけることができるようになれば、こっちのもの。すぐに穏やかさを取り戻せるようになります。心が静まります。平和です。

そして、わたしたちはエゴに吸いとられていたパワーを取りもどして、「今の現実」の手綱をとることができるようになるのです。エゴや思考は、当然のように乗っとろうとしますが、ほんとうの自分のパワーにくらべたらほんの小さな力しか持っていません。うわべだけの力です。ほんとうの自分でいることによって、ものごとへの抵抗がなくなるので、すべてのことにおいて流れがスムーズになります。ものごとがおさまるべき場所へと自然におさまるような感覚を感じるかもしれません。おそらく、今、怖れを感じていた問題も、おのずとよい方向へと変化するこおでしょう。

さあ、きょうから怖くなったとき、ネガティブになったとき、「おおっ、”それ”が反応しはじめたぞ♪どれどれ、何て主張しているかな?」と楽しんでながめてみてくださいね。