11-06-20 幸せな人・不満でいっぱいな人 その1

わたしのまわりには元気のいい方、楽しそうな方、幸せそうな方がたくさんいます(そんな方もたまには、ド〜〜ンと落ち込むこともあるようですが、がぜん持続力はないようです)。

日頃こちらにセラピーにいらっしゃる方は、「もっと幸せになりたい」という自己実現派の方と、にっちもさっちもいかない悩みどっぷり型の方と、二つのタイプがいらっしゃいます。

まわりの友人をながめながら、またクライアントさんとお目にかかりながら、何が幸せのコツだろう、と考えました。

でも、「幸せ」というのは、何かがやってくればもれなく「幸せ」になれるという紋切り型のものではありません。なぜなら、「こーなったら、そりゃ、もれなく幸せでしょ〜」というシチュエーションにおいてもえらく悩んでいる場合があるからです。

たとえば、パートナーが突然高価なプレゼントをくれたり、行ったこともないような高級レストランに連れて行ってくれた場合、素直に喜ぶどころか「なんかあ
やしい!絶対ウラがある」と疑心暗鬼になってしまったり、また思わぬ昇進をはたしてお給料がめちゃくちゃ上がったりすると、「ものごとそんなにうまくいく
はずがない」「引っぱり降ろされるのは時間の問題だ」「責任に耐えられない」とすぐに心配をはじめたり、それで病気になっちゃう人もいます。

最もエネルギッシュで楽しそうなのがわたしの70代のお友だち。見ていると、とっても喜び上手だし、感謝上手なのです。そして、人を助けて導くことに生きがいを感じていらっしゃいますし、また与え上手でもあります。

「物ごとがわたしたちを幸せにするわけではない」と先ほども書きましたが、では何が私たちの幸せを決めるのでしょう?

じつは、起った物ごと、体験した物ごとに対する「意味づけ」「解釈」なのです。その物ごとがどういう意味があったのか、を決められるのは、それを体験して
いる本人だけなのです。そしてそれは、同じ物ごとを体験したとしても、一人一人完全に違うものなのです。たとえ万人が「それはヒドイ!」というようなこと
でも、それを体験しているご本人が「どってことないわ〜」と言ってしまえば、それはその人にとって「どってことない」レベルの体験として過ぎてゆきます。

また、「そんなことたいしたことじゃないじゃない」と思うことでも、トラウマレベルとなりその人の一生に影を落としてしまう場合もあるのです。その人が
重大なこと、とんでもないこと、と認識すれば、誰が何といおうとそれはその人にとっては致命的となるのです。(そんな理由で、生育環境で起った出来事の大
小でトラウマの深さは決められません。ほんのささいなことでも、その人の一生を左右してしまうこともあるのです。また、「あんな過酷の体験をして ・・・
」と人が同情するような体験でも、ご本人はなんらダメージがなくひょうひょうとしている場合もあります。)

今いちどわたしの70代のお友だちを考えてみると、喜び上手、感謝上手、人助け上手は、何か特別なことが日常に起らなくても、日常がスペシャルになってしまうのです。つまり、よい気分になるために、外からやってくるとこを期待する必要がないのです。

たしかにそうでした、そのお友だちと先日鎌倉へ遠足をしたのですが、紫陽花を見る混雑があったり、立ち寄ったお寺にあまり紫陽花がなかったり、原宿のよう
な雑踏にであったり・・・と必ずしも完璧な行程ではありませんでした。けれど、戻るなりお電話、お手紙、メールで「すごく楽しかったわね〜」とまずちゃん
と「楽しかった」という確認をされているのです(ものごとって勝手に楽しくなると期待しますが、じつは能動的・積極的に楽しむ心構えが大切なのです)。そ
して、お送りした写真についても、「家族で楽しみました」とか「職場で見せます」と、ここでもちゃんと「楽しさ」の確認が行われています。

そうなんですよね。ものごとはほっておいて楽しくなるというよりも、「これは楽しいね〜」と先に意味づけしてしまうことによって、楽しい体験になってしま
うのです。何かで成功している方もいっておりました。困難がやってくると、「おお、これはどんどんおもしろくなってきたぞ〜!」とつぶやくと。すると、ど
んどんおもしろくなってしまうそうです。つまり、自分をどれだけうまく騙す、いえ、なだめるかなのです。

逆に、どんなに楽しいことでも「あら探し」の達人になってしまうとせっかくの体験が台無しになってしまいます。まずは物ごとに対する自分の意味づけが、そ
の後の認識、体験をつくることを肝に銘じて、「いいとこ探し」の名人になりましょう。「これって楽しいね〜」「ほんとありがたいわね〜」「なんてラッ
キー」・・・これを口グセにするだけでも、幸せ度は格段にアップします。

そして、わたしたちは自分のとる行動によって、自分を好きになったり、嫌いになったりもします。

たとえば「あら探し」の名人。パートナーやら、日常の出来事にいつもネガティブに反応して文句ばかりいっている場合。まあ、「ブツブツいいたいのはこの人のサガだ」とほっておけば、まわりはあまり迷惑をこうむることもないかもしれません。

しかし、いちばん被害を被っているのは、意外にも意外・・・・(え?誰?)。
(その2に続く)

 

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