17-04-03 癒しについてのあれこれ・・

ときどき、以前に書いた「気づきの日記」のいくつかを却下したくなります(笑)。

すごく間違ったことを書いてる・・・とか、そういうことではないのです。でも、ホントのホントのところから見ると、ちょいと違ってきちゃう。

ポジティブに考えましょう、マインド(思考)をへらしましょう、目標にフォーカスしましょう、感情をコントロールしましょう、現実を引寄せましょう、などなど・・・ 私もそんなことを教えたり、書いたりしてたときがありましたっけ。

でも、ホントのところに気づきはじめると ・・・それって実際、役に立ってるの? いや〜、立ってる気になってるだけでしょ〜! って気がついてしまう ・・・。

本気でこころの荷をおろすためには、解放されるためには ・・・ ポジティブも、マインドも、コントロールも、引寄せも、なにひとつ役に立っていないのです(大きな声では言えませんが・苦笑)。

あるレベルでは役に立っているように見えるけれど、ほんとうの、ほんとうのところでは、何ひとつどうなってもいないのです。

だって、思考は勝手にやってくるし、自分の人生物語も勝手に進行してゆくのだから、ポジティブもネガティブもあったものではありません。そもそも、コントロールできるものなど何もないのです。

だから、ポジティブシンキングやマインドのコントロールのようなものは、お子ちゃまに「痛いの、痛いの、とんでけ〜!」って言って、「あ、とんでった!痛くなくなったよ〜」っていう、ちょっとおまじないチックなもの。

私たちが「これば現実だ!」と思っていることと、「ホントの本当のところ」はまったく違うってことになかなか気づくことはできません。

だから、今いる現実と「ホントの本当のところ」とのつながりをつくることが難しくなる。 それはまったくの逆方向(外が内になる)。いったん、あらゆる概念や信念をチャラにする必要があるのです・・・ と言いつつも、それは予想外にシンプルでもあり 、「え〜、なんだぁ、そういうこと?!」っていうぐらいかんたんでもあるのです。

ポジティブに考えるべき「私」って誰なんだ? マインドを忙しくしている「私」って誰なんだ? 目標を達成する「私」って誰なんだ?

結局のところ、そんな人がいなくなってしまうってこと(だからって、意識がなくなったり、記憶喪失になるわけじゃないけれど・笑)。自分に対する自己概念がガラリと変わる、と言ったほうがいいかもしれません。

そうなると、外にあったと思っていたものが内になり、外が自分になってしまう(自分というのもいないのですが・・・汗)。すると、どうでもいい。そのままでいい。ほっとけばいい ・・・ となるのです。

でもね、クライエントさんに、「いいんですよ。悩んでるあなたなんていないんですから」って言っちゃっても何の助けにもならないしね〜。

何にしても、その人が今立っているところこそが大切なのだと感じます。だって、そこに立っていると信じているのですから。

だから、その人が理解しているところから、少しづつ何がどうなっているのか知る(体験する)こと。そして結局、自分はこの「なか」にはいないということがわかってくると、シリアスさや、なにがなんでもコントロールしたい感覚や、どうにかしなくちゃという抵抗感から解放されていくのだと思うのです。

ほんとうの安らぎは、何かを達成することでも、手に入れることでもなくって、それらをしなくっていいという解放感のこと。・・・って説明すると、「なんだか、えらくつまらなそうですね。それいらないかもしれません」と言われたりします(苦笑)。たしかにね・・・刺激的ではありません。

でも、今知っている感覚では、それは知ることのない解放感。どこにもつかまらずに、開け渡してしまう ・・・って、すごく安らぐことなのです。

PS 以前の気づきの日記をリコールしたい!と感じるときはあるけれど、でも、「ここにいる」と信じているときには、「ここレベルのお話し」としてまだお役に立てるかな・・・ ということで、そのままにしておくことにいたしましょう。

 

「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子ヒプノセラピーカウンセリング