19-10-16 一日に何度もしりぞいて見る

Q: 問題にはまってこころが動揺しているとき、なにをしたらよいでしょうか?

A: ただ、じっと「しりぞく」ことがオススメです。

「しりぞく」って、なんだかシッポを丸めて退散しているみたいで敗北感いっぱいな感じ?(笑)

「しりぞく」とは、いったん流れをリセットするために大切なことなのです。

問題に直面したときに私たちがやりがちなのは、あれこれ動きまわること。その状況を変えるために、せっせと外側をコントロールしようとします。

なにかに働きかけたり、誰かに指図したり、不満を言ったり、何かを手に入れようとしたり、ある行動を起こしたり・・・。

じつは、この外側にむかってあれこれすることが、問題を解消せずにキープしておくためのエゴの戦略です。

なぜなら、外側をあれこれしても結局、思うようにいくことはないので挫折を感じ、それにより自分の非力さが強まり、より外側のなにかに依存するようになるからです。

なにかに頼れば頼るほど、自分は小さく非力になります。より怖れを感じるようになります。

エゴはすぐに、「ほらほら、自分でどうにかしないと、どんどんひどくなっちゃうよ!これを野放しにしておいていいのかい?」とけしかけてきます。「何か行動を起こしてこそ変えられるぞ!」と。

でも、これはまさしく「問題が存在していて、それは自分よりもパワーがある」ということを受けいれたことであり、「問題が問題として認められ、注意を注いで大切にしている」状態なので、問題を維持する力を与えてしまうのです。

問題はすでにハイヤーセルフによって解決されています!!ジャジャーン☆☆(・・・ ってことはなにもする必要がないってことです!)

でも、「問題を重要視」することで、「問題がある」ことをリアルにして、解決を受けとる態勢ではなくなってしまうのです。そして、問題との格闘にむかわされます。

私たちは何でもあると思えば「見ること」ができる力があります。自分があると思っているもののみを見ます。

だから問題が見えるときでさえも、いったん落ち着きます。そして、「これは私が間違っていたにちがいない」と認めて、「すでに解決がある!」という方にすぐこころを向けなければせっかくの解決をのがしてしまいます。

ハイヤーセルフがそこにおいておいてくれた解決を受けとるために、いったん動揺をおさめて静まる必要があります。それが「しりぞく」ということ、答えを受けとろうとする姿勢です。

そのためには、問題があることに気づいたら、「ガン見しつづけないで、すぐに解決があることに気づいて、問題はスルーして、正しい方向をむく」ということなのです。

「私が見ているのは、そこにはないもの、すでに取り消されているもの」と気づいて、反応しまくるのをやめます。そして、すぐにハイヤーセルフの方をむいて、

「ないはずのものを見ている私の知覚を訂正してください」とお願いします。

必要なのはこれだけです。あとは問題にエネルギーを注がないことで、それがただ消え去ってゆくにまかせます(抵抗さえしなければ、それは去り、贈りものがあらわれます)。

そして、ハイヤーセルフがそこに置いておいた解決を受けとります。

もし、なにか実際の行動が必要なときには、この段階でしっかりと教えられます。

見えているものはこころのイメージなので、こころを整える以上のことは必要としません。

怖れを信じていてこころに怖れがあれば、それがあらゆるバージョンの怖れのストーリーを紡ぎだします。こころが安らぎと愛に満たされていれば、それは安らかさと愛のストーリーを紡いでくれます。

自分でストーリー展開をつくりあげる必要はないのです。ただ「問題がある」と言いはる思いをどけてあげるだけでよいのです。

問題の解決 = 安らぎの状態なので、その状態にこころをチューニングすることが大切です。

こころはすぐに怖れにとらわれて、状況をいじくりまわすことに固執するからです。

でも、そこで感じている怖れとその問題は、ほんとうはまったくの別物です。怖れはそれに関するものではありません。

解決とは安らかなである状態なので、ただ静かにして、安心のなかにひたってみます。

そのときのイメージとしては、

*身体である自分が五歩ぐらい後ろにさがって、背景のなかに溶けこんで、自分が誰であるのかさえも忘れます。
**そして、そこにある光、安らぎ、穏やかさとひとつになって、広がりのなかでくつろぎます。

私たちはつねに、自分のなかにあるものを世界という鏡に映して見ています。身体からしりぞいて、安らかな広がりになって、その安らぎを世界に映し出しましょう。

「内側を整えて、外に映し出す」ことが、自分の世界に平和をもたらすいちばん早い方法なのです。

一日にたびたび、この安らかなスペースを訪れることで、その安らかさが外の世界にもたらされます。そして、そこに置かれていた贈りものに気づき、受けとることができるようにいなります。

その安らかさのうちに自分の身体さえも忘れさられて静かになったとき、世界も自分の安らかさのなかでやさしく静まります。

 

 

「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 ヒプノセラピーカウンセリング