21-10-23 幸せのための、心の天日干し習慣

 

どんな状態でも、それが長くつづくとふつうになってきます。

人間はかなりの順応能力があるので、たいていのことは慣れることができるのです。

でも、「慣れる」というのは、ほんとうは自分にとってふつうではにことに対して使われることばです。ほんとうの自分の状態からはずれたときにのみ、慣れることが必要だからです。

なにかに対して「苦しく」感じているのに(ほんとうの自分からズレているのに)、それを異常事態とはとらえなくなってしまいます。

苦しいのなかには、モヤモヤ、イライラ、ドヨヨ〜ン、落ち着かない・・・という状態も含みますが、それと共存していてもなんら問題意識をもちません。

モヤモヤイライラを問題視するよりも、ただ気をまぎらわせることでそれを無視するか、ため息をつきつつ妥協して共存しようとするとするか、思いきり不平不満を言って否定しながらそのままにするか。あるいは、すでにそれが慢性化しているがために(いいことも悪いことも)鈍感になってしまう場合もあります。

こうなると、ほんとうの自分の状態(山のなかの湖のような静かで澄みきった自分自身)を思いだすことはできません。

幸せであることは、なにかを目指すことでもなければ、達成することでもなく、ただこの静けさをいつも自分のなかにたたえていること。その静けさと安らぎから、すべてのものを優しく愛でることができるのです。

それこそが自分自身の「ほんとうにふつうの状態」だということを思い出さなければなりません。

ということは、イライラモヤモヤを感じているなら、自分ではないものになってしまっている、ということです。その状態では、なにを手に入れようとも幸せを感じるこはありません。

このモヤモヤイライラの感覚は、「どこかで自分の考えが間違ってしまった」ということを教えてくれているにすぎません。なにか間違ったことを全力で信じているのです。

だから、モヤモヤが出てきたときにそれをスルーしてただ順応しようとこころを麻痺させるより、「なぜ」自分はそう感じているのかをちゃんと調べてみることが大切です。

そうすると必ず、自分のなかにある「不公平感」や「被害者意識」「犠牲の感覚」を見つけ出すことができます。

それを見つけたら、自分自身の高い意識(ハイヤーセルフ)にそれを渡して、それがほんとうに正しいものの見方なのか尋ねて、こころを正してもらう必要があるのです。

このモヤモヤイライラは、じつは自分が思っているような目のまえのことから生じたのではありません。

ただ自分のなかに長年ためこまれてきたものが表面の意識に浮上してきたために、それに自分が気づいてしまったにすぎません。いにしえのゴミが浮いてきたにすぎないのです(うかうかしていると、また深く押しこめてしまいます)。

そのような感情は、こころの奥深くにためこまれているあいだには、まったく気づくことができません。

押し入れの奥深くにしまったものを、「なきもの」としてすっかり忘れているのと同じなのです。姿を消しているあいだは気づくこともできず、浄化のチャンスもなく、ずっとずっとそのままになっている ・・・ けれども、なんかスッキリしない。

なぜなら、このためこんだもののせいで、自分のこころはドヨヨンとすっきりしないものの見方をするからです。

だから、このようにイヤな気分が表面意識に浮上してきたときにこそ、その存在に気づき、気づいたからこそ消去することができます(断捨離と同じで、たとえいらないものでも一回は手にとって、「これはいらない」という決断をしなければならないのです)。

だからこそ、イライラモヤモヤについては、自分自身が敏感になる必要があります。自分を解放するチャンスを逃さないためです。手にとって「これはいらない!」と決心するためです。

すぐにハイヤーセルフとともにそれを見て、廃棄してもらい、本来の澄んだ湖としての自分を取り戻せるようになります。

その自分は、すべてを「よし」とすることで、愛あるもの完全なものとして受け入れることができます。

だから、イライラモヤモヤについては、順応能力など発揮してはいけないわけです。

私たちのこころは、つねに風とおしをよくしてあげる必要があります。奥深くまでハイヤーセルフの光をさしこませ、天日干しにしてあげるのです(最初はとんでもないものが飛だしてきて、ビックリすることもあるかもしれません!ゴ○ちゃん見たいに
・・・ 苦笑)。

早くきれいにするためには、ハイヤーセルフに自分のこころをしっかりと開くこと。

私はこんなふうに感じていて(イライラしている、モヤモヤしている、憎んでいる、怒っている)、「これが本来の私の思いでないのなら、ぜひ廃棄してほしい」とお願いするべく、つねに自分のこころを一緒に見てもらうのです。

衣替えの時期に、押し入れのものをあらいざらい引っぱり出して、風をとおして、必要なものだけを収納するように、こころも、ハイヤーセルフとともに風をとおして天日干しの習慣をもちましょう。

そして、こころに不必要なものをためこまないように、イライラモヤモヤには敏感になって、ハイヤーセルフとともにこころをクリーンに保つようにいたしましょう。

そうすると、自分のこころのふつうの状態(真の安らぎ)を知ることになります。それは、何かがどうならなくっても、期待することがおこらなくっても、ただいつも静かに豊かに満ちたりている自分がいるのに気づきます。

そして、その満ち足りた自分が見る世界は「愛」であり「やさしさ」であり「豊かさ」がそこに映しだされるのです。

 

 

「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 ヒプノセラピーカウンセリング