お茶の間シネマトーク

ポップでカラフル、おとぎ話のようにファンタジック・・・にもかかわらず、コワ〜イ、容赦ないストーリー展開。シビアです。過酷です。でも、この美しい映像だからこそ救われてるフシも。最後のオチにしても、ハッピーエインドなんだか悲惨なんだか・・・煙にまかれています。タイトルは「世界でいちばん不運で幸せなわたし」(チケット買うとき正しく言えるかな?)。刺激が欲しい方には、おすすめかも。でも、ああコワ。
さて、もう一本は「誰も知らない」。あのカンヌ映画祭で少年が主演男優賞をとった作品です。ポネットにロッタちゃん、クリクリにリアムなど、おこちゃまムービー全盛で、「子供さえ出しときゃ」的風潮に反発を感じておりました。で、この作品も「おんなじようなもんさ!」とタカをくくっていたのですが、ひょんなことから鑑賞のはこびに。カメラがすごく子供の目線によりそっていて、見てるまにその子と一体化してしまいます。「そうそう小さいときって、こんな細かいとこを見てたな〜。アスファルトの割れ目とか、たたみの目とか、手すりとか」そんな目線から巧みに心理描写をしているのですよね。淡々と撮っているところが、より現実味があってよかったです。