21-02-07 世界にケンカを売るのはやめましょう

 

たとえそこにないものであっても、私たちが「ある!」と思うならば、自分にとっては何でも見ることができます。

それが、私たちのこころのちからです。

自分のこころが「そうだ、あるんだ!」と思った瞬間に、それは自動的になされます。なんでも見たいものを見ることができるほど、私たちのこころは想像力豊かで、創造力旺盛なのです。

けれど、実際に「自分のこころのちからを使っている」とは自覚していません。「それはそういうものだからそうなっているのだ」と、外側のどこかにその原因があるのを好みます(まるで、何でもスパっと切れる刃物を渡されて、自分の指を切り落としてしまう怖れを感じて、まったくそれを使わなくなるのと同じように、こころのちからはお蔵入りしてしまいます)。

「ない」のに「ある」ことにしてしまう最たるものは、「問題」と呼ばれるやっかいごとです。

お気に入りのものを「ある」ものにするよりも、困ったことを「ある」ものにすることの方がお手のものなのです。

「ない」ものを「ある」ものにする一番の方法は、それに対して不平不満や文句を言う、怖れる、抵抗する、疑問をもつことです!

なぜなら、それらは怖れの気持ちとひとつになって強烈なパワーを放つので、そのパワーとくり返しがあれば、もうそれをつくりだして目にするには十分なのです(私たちは煮えたぎるように何百回も感謝しつづけることはありませんが、怒りや怖れ、裁きではそれが簡単にできてしまうのです)。

不平不満、文句の気持ちをもつなら、即座に不平不満、文句を言うべき不具合が目のまえに現れてくれるというわけです。

そもそも私たちが文句を言いたいのは、そこに問題があるからではなく、「文句を言うことによてこころが落ち着く、救われる」からです。

文句を言うと、こころが一瞬エネルギーを放射して、スッキリと回復するように感じられるのです。まるでカンフル剤。リフレッシュします。

ためにし、ぜったいに裁かない、何があっても文句を言わない、何に対しても疑問に思わない、みじんも怖れを抱かない、と決めてみてください・・・ 即座にザワザワしてきて文句を言いたい、裁きたい、何か不満を言いたい!と感じているのに気づくと思います(笑)。

文句を言ったり、裁くことをすると、自分のなかに渦まいていたモヤモヤとしている感情を、自分が目にしている外側の何かのせいにできたように感じて、自分はそのイヤな感じから解放されて、無罪放免になったように感じられるからです(ほんとうは、それをしてしまったあと、時差があって、もっとイヤな気分になってしまうことに気づいていません)。

結局、私たちは「このモヤモヤは、あなたのせいなんです。だから、思いっきり裁いちゃったら、なんかすっきりしましたよ。だから、あなたが悪くって、私が正しいってことで、決着をつけさせていただきます」と、人を裁いてヨイ人になる!という変な解決策で納得しているわけです。

外側が間違っていると言ってしまえば、自分のこころを変える必要がなくなりホッとするからです。

それで落ち着いたように感じるかもしれませんが、「問題がある!」と言ってしまったので、自分がつくり出した問題を見ることからは逃れることができなくなります。

このワナに落ち込まないためには、裁かないこと、文句を言わないこと、欠点をみつけないこと ・・・ つまり、「問題がある」と言わないこと。

「問題がある」と言わないかぎり、問題は生まれようがありません。

じっと黙っていて、こころがシンと静かでなにも浮かばないとしたら ・・・ そもそも問題を認識することはできません。

裁きの思いや価値判断によって、わざわざ「存在しない」問題をつくっていたことに気づきましょう。

結局、その思いこそが、それが目のまえに出現するきっかけとなっていたのです。

不平不満、裁きはなんの役にも立ちません。何もこころに思いをもたずに、ただ穏やかにすべてをそのままに受け入れてしまうことにいたしましょう。信頼して、流れに身をまかせてしまいましょう!

そうすることで、「すべてはそのままでもう大丈夫なのだ」と自分の体験に教えてもらうことができます。そのままがいちばん安全なのです。

自分の目にする世界の安らかさは、世界にケンカを売ることなく、優しくそのままに受けいれてあげること、なのですね♡

PS. 裁くことをやめて ・・・ 自分のなかのモヤモヤがおさまらないときには、
モヤモヤの原因となっている思いを探求してみることをオススメします。

「私はモヤモヤしている・・・なぜなら?」と何度も問いかけてゆくうちに、そのまさに原因となっている「思い」を発見することができます。

それを高い自己(ハイヤーセルフ)にわたして取り去ってもらうと同時に、モヤモヤ感はあるがままに感じてあげることで終わりにしてしまいましょう!

 

 

「気づきの日記」バックナンバーはこちら: 古川 貴子 ヒプノセラピーカウンセリング